デフレーション deflation 2005 9 20

 「今は、本当にデフレーションだな」と思ったことがあります。
昨年、所用があって、昔、卒業した大学の周辺で、定食を食べた時です。
 定食が500円から600円程度で、何となく値段が高く感じられたのです。
しかし、調べてみると、私が在学中の時と、だいたい同じ値段で、
値上げをしていなかったのです。
 大学を卒業したのは、もう昔のことで、
こうした値段に違和感を感じるのは、
その後、日本で、急速にデフレーションが進行したからでしょうか。
 今は、ラーメン390円の「日高屋」があり、
「はなまる・うどん」では、うどん1杯100円です。
天ぷらは、1つ100円ですから、2つ食べても、合計で、300円です。
 確か、私が大学生の頃、鮭弁当が290円で、
当時の大学生からは、貧民弁当と呼ばれていました。
同じく、松屋の牛丼が、みそ汁付きで290円だったと思います。
 しかし、こうした「290円の鮭弁当」や「290円の牛丼」は、
アルバイトして稼いだ「お金」がなくなった時の、非常時に、食べるものでした。
普通は、みんな、450円から550円程度の定食を食べていたと思います。
 ちなみに、安く食事を提供していた学生食堂では、
通常の定食が、350円から400円ぐらいでした。
参考までに、一番安い定食が、290円で、あまりに安くて、多くの学生が敬遠していました。
 当時は、インフレーションが普通であり、
デフレーションは、学問の世界に存在していた「理論上の価格変動」でした。
 さて、現代。
あの当時、貧民と言われた価格は、
「日高屋」や「はなまる・うどん」の出現で、普通の価格になった感じがします。
 こうした時代の変化、
つまり、インフレーションからバブル経済、そして急激なデフレーションという「価格変動」に、
多くの飲食店がついていけなくて、倒産という運命をたどったのは、実に悲しいことです。
 経済学の理論を実証できたことは、学問上は、幸いと言えるでしょうが、
多くの中小企業や零細企業にとっては、不幸な時代だったと思います。



































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